弁護士堀鉄平の交渉の奥義!交渉における「勝利の方程式」とは その②
(その①の続きです!)
方程式を手放すこともまた判断なり
とはいえ、勝利の方程式は、方程式どおりにいかないこともあります。
A社もB社も、従前より単価を下げさせられるのですから、
印刷の質を落とすなどで経費を削減してきます。
その結果、納品された印刷物の質が落ちて、
発注企業の営業戦略上マイナスに働くこともあり得るでしょう。
自分の設定した方程式に固執してしまうと、
それに合致しない現実の展開についていけなかったり、
思いがけないリスクやチャンスを見落としたり見過ごしたりしてしまいがちです。
したがって、けっして勝利の方程式に囚われ過ぎてはいけません。
最初に敷いた方程式をいつでも手放す用意が必要です。
上記の例でも、これ以上の値下げ交渉は問題があると認識したら、
すぐに価格交渉を放棄すべきなのです。
野球でも、セットアッパーやストッパーの調子が悪い場合は、
すぐにピッチャーを交代する判断力が名監督には求められています。
日常生活でも、例えば、恋愛において、デートの勝利の方程式であるとして、
食事→告白ではなく、食事→映画→告白と、間に映画をかますのもよいでしょう。
ただし、映画が思った内容と違う場合もありますので、
その場合は注意が必要です。皆さんの健闘を祈ります。
それでは、本日はここまでとします。
最後までお読みくださりありがとうございました。