弁護士堀鉄平の交渉の奥義!勝利への必殺技「証拠固め」その①
枝葉末節にとらわれるのは二流
さて、本日は、「証拠を固めろ!」という交渉術をご紹介します。
私の知人の経営者が、奥さんがいるにもかかわらず浮気をしてしまい、
しかもその女性から、「無理やり性的関係を持たされたので、
慰謝料を支払え」と迫られたことがありました。
この手の交渉では、女性に同意があったかなかったかについて、
出会いから当日までの行動や、女性宅に入るまでの経緯、
着衣や身体の損傷の有無などがテーマになることが多いですが、
それらに力を注いで交渉を進める弁護士は二流です。
私の依頼者の話によると、奥さんがいることを隠して口説き落としたのだが、
事後的に相手にばれてしまい、その途端女性の態度が急変して、
「無理やり押し倒された」と言い始めたということでした。
そういう状況であれば、あるべき証拠が必ずありますので、
それを固めれば交渉は完全勝利で終了なのです。
その事案では、行為の翌日に、女性から「昨日は楽しかった。
今度は卓也君の家にも遊びに行きたいな」といった楽しげな
携帯メールが送られていましたので、それを保存して証拠を固めさせました。
レイプされた女性が、その翌日に犯人にこのようなメールを送ってくる理由はありません。
このように、枝葉末節にこだわらず、交渉を一発で終結させるような
強い証拠を固めることが勝利の近道です。
(その②に続きます!)